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水道水から検出されたPFAS(有機フッ素化合物)とは?健康への影響、家庭でできる対策を解説

投稿日:2024.07.16 はじめてのウォーターサーバー選び

水道水から検出されたPFAS(有機フッ素化合物)とは?健康への影響、家庭でできる対策を解説

PFAS(有機フッ素化合物)は、水や油をはじく性質から日常生活や工業製品に広く使用されています。しかし、環境中で分解されにくく、人体や動植物に蓄積しやすい特性を持つため、健康や生態系への影響が懸念されています。最近では、水道水や地下水からPFASが検出されたことがニュースとなり、その安全性や実態調査の結果に注目が集まっています。この記事では、PFASとはどのような物質か、健康リスク、そして家庭でできる対策について説明します。

【目次】開く閉じる
PFAS(ピーファス)有機フッ素化合物とは
PFAS(ピーファス)が注目されている理由
 PFAS(ピーファス)の健康への影響
 水道水からPFASが検出されたから
 国内河川・地下水でのPFAS検出状況
家庭でできるPFAS(ピーファス)の対策方法とは
 浄水器・ろ過装置を使う
 宅配型ウォーターサーバーを利用する
PFASが気になる方におすすめのウォーターサーバー

PFAS(ピーファス)有機フッ素化合物とは

PFAS(ピーファス)有機フッ素化合物とは

PFAS(有機フッ素化合物)とは、炭素とフッ素の結合を持つ有機化合物であり、その総称をPFAS(ピーファス)と呼んでいます。1万種類以上の物質があるとされていますが、代表的なものとしてPFOS(ピーフォス)、PFOA(ピーフォア)があります。

何に使われている?
PFASは、水や油をはじく性質から生活用品に幅広く使われ、工業製品の製造工程でも使用されています。溶剤、界面活性剤、繊維・革・紙・プラスチック等の表面処理及びその原料、イオン交換膜、潤滑剤、泡消火剤、半導体原料、フッ素ポリマー加工助剤等、幅広い用途で使用されています。

どんな懸念があるの?
PFASは、自然界や体内で分解されにくく蓄積しやすいとされています。環境や食物連鎖を通じて人の健康や動植物の生息・生育に影響を及ぼす可能性が指摘されています。健康への影響については、この後の章でもう少し詳しく説明します。
参考:環境省 PFOS、PFOA に関するQ&A集

PFAS(ピーファス)が注目されている理由

ニュースなどで何度か報道されることで注目されているPFASですが、なぜ報道されるようになったのか、健康への影響についてや、水道水からPFASが検出された経緯などを説明します。

PFAS(ピーファス)の健康への影響

PFAS(ピーファス)の健康への影響

東京都保健医療局によると、PFASに関する人への健康影響について以下のように公開されています。

“ヒトに対して、免疫系、血清中コレステロール、肝臓、生殖、腎臓がん・精巣がん、甲状腺ホルモンなどへの影響が指摘されていますが、どの程度の量や濃度でどのような影響を及ぼすかについては現時点で必ずしも明らかとはなっておりません。”
出典:東京都保健医療局

一方で、PFOA、PFOSについて、世界保健機関(WHO)傘下の一機関である国際がん研究機関(IARC)が発がん性を評価し、2023年11月30日に公表しました。PFOAをグループ1に、PFOSをグループ2Bに分類しました。これに対し内閣府の食品安全委員会は以下のように説明されています。

”IARCの発がん性分類は、人に対する発がん性を示す根拠の強さを示すものであり、一定量ばく露した際にどの程度がんが発生する可能性があるかを示すものではない”
出典:内閣府 食品安全委員会 PFOA及びPFOSに対するIARCの評価結果に関するQ&A

簡潔にまとめると、「健康への影響が指摘されているが、明らかではない」ということです。これらの情報はPFASへの注目が高まる理由の1つとなっています。

水道水からPFASが検出されたから

水道水からPFASが検出されたから

2024年、環境省と国土交通省は全国の水道水のPFAS検出状況を把握するため、自治体や水道事業者に対し、これまでの水質検査の結果などを9月末までに回答するよう要請しました。これまでに環境省や都道府県等が実施した調査において、水道水などからPFOSとPFOAの合計値で暫定目標値(50ng/L)を超過する事例が確認されています。検出された地方自治体や地元住民の方からは、不安の声が上がっており、ニュースでも報道されています。またPFASについては、各国・各機関において、これらの物質に関する管理の在り方等が議論されています。
参考:環境省 報道発表資料「PFOS、PFOAに関するQ&A集」及び「PFASに関する今後の対応の方向性」等について

国内河川・地下水でのPFAS検出状況

国内河川・地下水でのPFAS検出状況

日付/地域  主なPFAS検出状況
2023年10月 岡山県吉備中央町 水道水から暫定指針の28倍 健康調査を発表
2024年2月 東京都多摩地区  横田基地周辺の地下水から暫定基準値の62倍
2024年2月 広島県東広島市  米軍施設近くの水路から暫定基準値の80倍
2024年3月 宮崎県西都市  市内5か所の井戸水から暫定基準値超
2024年4月 東京都     地下水調査:21の自治体で暫定基準値超
2024年4月 千葉県柏市  柏・白井市の河川、最大で暫定基準値の36倍
2024年4月 大阪府摂津市 地下水で暫定基準値の420倍

環境省は令和4年度の調査の結果を公表しました。調査は38都道府県の河川や地下水など1258地点で行われ、このうち16都府県の111地点で暫定基準値を超えていたことが分かりました。環境省では、このうちPFASの排出源を特定したものは過去にPFASを取り扱っていた工場敷地内にある大分市の2地点の井戸のみで、残りの109地点、98%は不明だということです。
出典:NHK 河川・地下水などPFAS全国マップ
出典:NHK 首都圏ナビ PFAS 東京都 地下水調査の結果判明

家庭でできるPFAS(ピーファス)の対策方法とは

PFASは煮沸消毒で取り除くことができません。家庭でできるPFAS対策として、どのような方法があるのでしょうか?2種類の方法を見ていきます。

浄水器・ろ過装置を使う

家庭でできるPFAS(ピーファス)の対策方法とは 浄水器・ろ過装置を使う

1つ目は、浄水器やろ過装置を使う方法です。このとき「PFASが取り除けることが確認できている」浄水器やろ過装置(RO膜など)を使うことが大切です。RO膜装置の方が水分子以外の物質をすべて取り除けるため、PFASも取り除ける可能性が高いですが、家庭にろ過装置を導入することはなかなか現実的でないかもしれません。その場合は、浄水器の中でPFASがどの程度(何%)取り除けるか、そのフィルター性能をしっかりと確認して選びましょう。また、PFASなどの物質を除去した場合、フィルターにそれらの物質が付着している状態です。メーカーにより定められた適切な頻度で、フィルター交換を行うことが大事です。

宅配型ウォーターサーバーを利用する

家庭でできるPFAS(ピーファス)の対策方法とは 宅配型ウォーターサーバーを利用する

2つ目の方法は、ミネラルウォーターや宅配型のウォーターサーバーを使うことです。このときも、PFASの検査を行っており、PFASが検出されていないミネラルウォーターやウォーターサーバーの水を使いましょう。現在のところPFASの発生源はわかっていないものの、消火剤やPFASを使用した工場跡地、廃棄物などが原因として疑われています。
それらの発生源から遠く、水脈も通じていない水という意味では、半導体や化学工業地帯を避け、河川の水や浅井戸ではなく深井戸を水源とする水の方がおすすめと言えるでしょう。
ただしこの後も、PFASに関する情報は更新されていくことが予想されます。ここでは現時点で公開されている情報から、おすすめできる対策を載せています。更新情報があれば確認の上、より安全な水を選ぶことが大切です。

マーキュロップ富士山の天然水はPFAS検査も行っているため安心

マーキュロップ富士山の天然水はPFAS検査も行っているため安心

マーキュロップの「富士山の天然水」は、富士山の標高1,030mの地点、地下223mの深井戸から汲み上げています。これは、現在販売されている”富士山の水”の中で最も高い水源です。工場は富士山の約0.5合目に位置しており、国立公園の大自然に囲まれる環境です。工場より高い位置には建造物がありません。このため、河川や湧き水と異なり、地表環境の影響を受けにくい天然水です。PFASの検査も定期的に行い、PFOA及びPFOSが検出されていないことを確認しています。

PFASが気になる方におすすめのウォーターサーバー

PFASが気になる方におすすめのウォーターサーバー

マーキュロップはウォーターサーバーをご家庭やオフィスに設置し、「富士山の天然水」を定期配送でお届けしています。

■富士山の天然水について
・硬度24のやわらかな軟水でおいしい
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・PFASの検査を定期的に行っています

■マーキュロップのサービス
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まとめ

PFASは身近なところで使われてきた物質である一方、環境や健康への影響が懸念される物質です。国内外で調査されている通り、影響はまだ解明されていませんが、水道水や地下水からの検出が報告されています。家庭での対策としては、PFASを除去できる浄水器や、検査済みのミネラルウォーターやウォーターサーバーを利用する方法があります。情報は今後も更新される可能性が高いため、最新の情報を確認し、適切な対策を講じることが重要と言えます。

執筆者 マーキュロップ編集部

【この記事の執筆】マーキュロップ編集部
この記事は、株式会社マーキュロップの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。
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