投稿日:2024.04.23 はじめてのウォーターサーバー選び
「浄水器は必要?」「浄水器は意味ない?」浄水器が必要かどうか検討している方や、安心な水を飲みたいと調べている方に対して、水道水の安全性や浄水器のメリット、またウォーターサーバーという選択肢について説明します。
【目次】開く閉じる
日本の水道水はそのまま飲んでも大丈夫!
浄水器の利用がおすすめな理由とは?
水道水特有のにおいが気になる
赤サビなどの不純物をろ過できる
トリハロメタンへの不安
浄水器を利用するメリット
水道水の不純物を取り除ける
煮沸の手間がない
ペットボトルを買わずに済む
浄水器を利用するデメリット
ろ過能力を求めると価格が上がる
フィルター交換が必要
取付工事が必要な場合がある
安全な水を飲みたいなら、ウォーターサーバーもおすすめ
ウォーターサーバーならマーキュロップ
日本の水道水は高い衛生基準を満たしており、塩素消毒が行われ、定期的に検査も実施されています。その水質基準は、飲用し続けても健康上問題がないよう厳しく定められています。
51項目の水質基準は、水道法第4条に基づき厚生労働省によって定められています。水道水を使用するにあたり生活上に支障を生じる恐れのあるものについて基準値が設定されており、検査が義務づけられています。27項目の水質管理目標設定項目は、現在まで水道水中では水質基準とする必要があるような濃度で検出されていませんが、今後、検出される可能性があるものなど、水質管理において留意する必要がある項目です。より高品質な水道水を供給するための目標値とされています。
浄水器が必要か否かは、水道水に何を求めるかによって変わってきます。安全な生活用水として、日本の水道水はそのまま利用できる高品質かつ無くてはならないものです。炊事、洗濯、風呂、トイレなどが家庭での生活用水の主な用途です。では健康に欠かせない水分補給、飲むための水としては、どのように考えたらよいでしょうか?ミネラルウォーターを買う、ウォーターサーバーを設置する、浄水器を設置するなど、様々な方法があります。ここでは浄水器やウォーターサーバーがおすすめな理由を見ていきます。
ミネラルウォーターが当たり前に売られている時代に生きる私たちにとって、水道水の独特のにおいが気になるという方は増えているのではないでしょうか。
水道水の消毒のために含まれている残留塩素は、健康に害はありませんが、独特なにおい(カルキ臭)の原因となります。また、かび臭や水道管の金気臭(鉄などの金属の匂い)、夏などは生臭いにおいが気になる場合もあります。水道の原水となるダム内で発生する藻類の発生や河川のにごりなどによって、においが付着して浄水処理では抜けないことが原因となるようです。
少しでも水をおいしく飲むために、家庭で水道水をろ過するのが浄水器の役目です。そもそも水源から異なるミネラルウォーターを宅配で使用するのがウォーターサーバーです。
浄水場で作られる水道水自体の安全性に問題はなくても、水道管の老朽化の問題が指摘されています。老朽化した水道管や古い集合住宅の貯水槽の管理の問題で、赤サビが発生することがあると言います。赤さびなどの不純物や匂い、にごりは、浄水器でろ過することができます。
全国の水道管のうち、法定耐用年数である40年を超えている割合は約20%。水道管が破裂し断水や水の濁りが続く事故が各地域で起きています。これに対し、水道管の更新率は低く、耐用年数を超えていく水道管の増加に対し、更新が追い付いていないのが現状と言われています。
参考:厚生労働省 最近の水道行政の動向について
トリハロメタンとは、水道水の原水となるダムや河川の水に含まれる有機物と、浄水場で消毒のために加えられる塩素が反応してできる物質で、発がん性が懸念されていると言います。水質基準では、その基準値は総トリハロメタンとして0.1mg/L以下とされています。水道水に含まれる量は、摂取しても健康を害することはないと言われています。
項目 | 日本の水質基準 | WHOのガイドライン |
---|---|---|
総トリハロメタン(合計) | 0.1mg/L以下 | 規定なし |
クロロホルム | 0.06mg/L以下 | 0.3mg/L |
ブロモホルム | 0.09mg/L以下 | 0.1mg/L |
ジブロモクロロメタン | 0.1mg/L以下 | 0.1mg/L |
ブロモジクロロメタン | 0.03mg/L以下 | 0.06mg/L |
現在は地域により、オゾンの酸化力と活性炭による吸着機能を活用した高度浄水処理を導入している浄水場があります。従来の浄水処理では取り除けなかったトリハロメタンやカビ臭、有機物を除去していますが、高度浄水処理の導入率は44%とすべての浄水場には対応していません(令和2年水道統計より)
参考:公益社団法人日本水道協会 日本の水道の現状
様々な課題を抱え、対策も行われている水道水ですが、「飲み水」として利用する際には、浄水器やウォーターサーバーを利用するメリットが大きいと言えます。理由を詳しく見ていきましょう。
まず浄水器を利用することで、水道水に含まれている可能性のある不安物質や、塩素によるカルキ臭、味、赤さびなどを取り除くことができます。ただし一口に浄水器と言っても、フィルターの性質や性能により、どこまで何を取り除けるかは様々で、どの程度の除去能力やおいしさを求めるかは、比較検討が必要です。また水道水は浄化されているとは言え、ダムや河川の水が原水となるため、その時点で飲むことに抵抗があるという方には、やはりミネラルウォーター、天然水がおすすめです。
塩素やトリハロメタンを取り除き、においや雑味を薄めるために、水道水を煮沸をして使うという方もいると思います。ただし、煮沸によりトリハロメタンを取り除くには、少なくとも5分以上、できれば10~15分間沸騰させ続ける必要があると言います。毎日この作業をするにはけっこうな時間と労力が必要です。
浄水器を使うと、煮沸のために加熱したり冷ましたりする時間もかからず、水道水をろ過することができます。
おいしい水が飲みたい方は、ペットボトル入りのミネラルウォーターを購入している場合も多いと思います。水道水や浄水器の水と比べても高品質でおいしく、健康や美容のためにペットボトル水を飲むことを習慣にしている人もいます。ペットボトル水のデメリットは、使ったら買いに行き、重い水を家まで運ぶこと。これが大変ということでウォーターサーバーを導入する方も多いのではないでしょうか。
浄水器の水はミネラルウォーターではありませんが、水道水を浄水にすることができるため、ペットボトル水を買って運ぶ手間や、購入費用はかかりません。
水道水の水質や味が気になる方は、そのまま飲むより浄水器を利用した方がよいでしょう。家を新築したりキッチンのリフォームの際には、あらかじめビルトイン浄水器をシステムキッチンの一部として選択することもできます。では浄水器を利用することに、デメリットはあるでしょうか?
浄水器のろ過能力は、ろ材の種類や内容、組み合わせで決まりますが、能力を求めると価格も上がります。一般に浄水器のろ材には、活性炭やセラミック、中空糸膜などが使われており、組み合わせで取り除ける物質も変わります。数千円から買える安価なものは、活性炭だけというものが多い印象です。蛇口に取り付ける1万円前後のものは、これらのろ材の組み合わせで水道水中の不純物を取り除きます。また、より良いものを求めると50,000円~200,000円ほどの据え置き型を選ぶことになります。
おおよそ1年に1度、5,000円~1万円程度のカートリッジ交換が必要な浄水器が多いです。その度にコストがかかり、交換作業を行う必要があります。面倒だからと交換しないまま放置してしまうと、フィルターに着いた不純物が、逆に水に浸透し始めてしまうなどという不具合につながりやすくなります。より安心なおいしい水を求めるなら、フィルター交換は必ず決められた頻度で行いましょう。
据え置き型の中でもビルトインタイプは工事が必要なことが多いです。キッチンの上部ではなく下部に設置する必要がある商品は、工事の必要があるかを事前に確認しましょう。キッチンの下部に設置するタイプは、見えない場所の設置できるため、キッチンの上のスペースを使わずスマートに取り付けることができるというメリットもあります。工事費用は別途請求となり、使用している水栓やキッチンの作り、天板の資材などで異なります。
おいしい水が飲みたい、でも買いに行く手間も省きたいし、取り付け工事も不要でシンプルな方が良い、という方にウォーターサーバーもおすすめです。
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関連ページ:ウォーターサーバーと浄水器はどっちが良い?違いを生かした併用方法も紹介
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ここまで「浄水器は必要?必要ない?」という方に向けて、水道水の安全性や浄水器のメリット・デメリット、またウォーターサーバーという選択肢について説明しました。より安全で安心できる水の選択に、この記事がお役立ていただけると幸いです。
【この記事の執筆】岡本 彩
株式会社マーキュロップ 経営企画室 室長
一般社団法人日本宅配水&サーバー協会 市場調査委員会 座長
宣伝・広報を中心に、お客様や社内外の皆様とともに、持続可能な成長を目指しています。
協会ではウォーターサーバー業界の健全な普及・拡大のために市場調査を担当しています。
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